以前に中国拳法の姿勢もよく研究したものですが、最近またその凄さが分かってきました。

やればやるほど、奥が深いね。

 

さて、最近、気に入っているのは「仙骨の締め」。

なのか、グッと「コシハラ」に重さが出す。

 

ぼくの感覚としては、まず腸骨筋と大腰筋をバランスよく締め、その後、横隔膜で腹圧をかけてあげると、グッと「ハラ」がまとまる。

ちょうど、その「キュッ」としまった部分が、いわゆる「丹田」の位置に当たると思う。

 

その精度を高めていきたい。

 

これをよくやっていたら、すごく歩くのが軽くなった。

軸が定まったのかな。

 

そして、以前に読んだ、北海道の吉田さんという人が言っていた「仙骨の締め」とは、こういうことかなと感じた。

 

ずいぶんと昔、10年以上前に読んだ本だけれども、身体の稽古を続けていくと、ある時点で「ふっ」と思い起こされる。

あれは、本当に不思議な現象だ。

 

合気系の本は、ほとんど読んだんじゃないかと思うほど読み込んだが、今となって血となり肉となって僕のカラダに宿っているんだ。

 

ぼくも、そんな文章を書きたいな。

 

 

さて、腰とハラの研究をしていたら、太極拳の姿勢の極意が思い起こされた。

 

「含胸抜背(がんきょうばっぱい)」。

 

胸を含み、背を抜く。

 

分かりにくい表現だが、これも身体の前後のバランスの問題で、たとえて言うなら「胸骨の締め」と言うことができるかもしれない。

感覚的には「仙骨の締め」と同じだから。

 

はじめに少し背中を締めて胸骨を引き上げる。

その緊張を保ったままで、すこし胸骨を窪ませるイメージ。

 

これで腕の操作をしてみたら、「結び」の感覚に威力が増していたので、そうそう間違った方向ではないと思う。

 

胸骨の締め=含胸抜背ならば、「仙骨の締め」はなんだろうと考えたが、おそらく「尾閭中正(びろちゅうせい)」に当たるのだろう。

で、これは肥田式強健術の「腰腹同量」にも当たるんじゃないかと考えている。

ちなみに、肛門括約筋の締めに関しては、現状「やらない」ほうが技の効果が出るので、締めない方向で稽古をしている。

そのほうが呼吸も快適だしね。

 

藤平光一先生が中村天風に「お尻の穴は締めるものじゃなく、締まっているもの」と反論したけれども、とりあえず僕も「締めない」方向で行こうと思っている。

 

それから「虚領頂頸(きょれいちょうけい)」ね。

これも先述、吉田さんの「首の後ろ固定」というのが当てはまりそう。

 

ロルフィングのスカイフックの感覚にも似ているけれども、こちらのほうが頸椎7番当たりの意識が強いかな。

 

そうすると

尾閭中正=仙骨の締め=腰腹同量

含胸抜背=胸骨の締め

虚領頂頸=首の後ろ固定=スカイフック

みたいな図式が出来上がってくる。

 

まぁ、そんなに単純ではないかもしれないけど、個人的にはこれくらい大雑把にまとめておくと次に進めやすい。

 

この「仙骨」「胸骨」「頸椎7番」の3つを意識するだけでも、かなり「軸」の感覚が出るのでオススメですね。