嗚呼、このどうにもならない何かは

きっとここにあるべきだから、ここにあるんだろう。

 

なんでかは僕らには分からないけれど、

何か知らない力が働いていて。

「手放す」のもいいでしょう

「断捨離」もいいでしょう

しかし抱えていくのもオツなもの

手放すことさえ手放して

やめることすらやめてしまって

そのままに観て。

 

抱えていくのが重ければ、支えてみるのもまた一興。

逃げない軸で支えれば、自然と重みが逃げていく

 

軽やかに生きるフリなどしなくとも どうにもならないその重さを

味わい深くしまっておく 奥に奥に奥に

その器の名前をハラと言う。

 

あの日言えなかった言葉

そして言いすぎてしまった言葉

 

身に染みる日本酒のように

適正量だけの言葉をこぼすなんて器用なことはできなくて

どこかに伝わらないもどかしさを抱えるけれど、

もどかしささえても「よろこび」のひとつの花になる。

 

前を向きながら、うしろを振り返りながら、

「これで良かったんだ」なんて言い聞かせなくとも

 

どうしようもない後悔を抱えながら

くやしく、うれしく、

単調な映画みたいにハッピーエンドじゃなくても

かなしく、たのしく、

モヤモヤと無二の親友になって

スッキリしないで生きていけたら

 

迷ったままで 生きていけたなら