「受け取り」と「眉間」には、とても深ーーーい関係がありましてね。
眉間にシワが寄っているときっていうのは、「受け取ることを拒否している」ときなんですね。
まぁ、眉間だけではなくてアゴとか首にも力が入っていますけれども、パッと見てわかるのは眉間なのです。
ぼくらは苦しいとき、眉間にシワを寄せます。
「え、ふざけんなよ」
「はー、まじで疲れた」
「いい加減にしてよ」
そうやって言いたいとき、眉間にギュッとシワが寄ります。
つまり
「いまの状況を受け入れたくない」
「ゆるせない、ゆるしたくない」
「ありえないと感じる」
というとき、眉間にシワが寄るのです。
一方ぼくらは、「嬉しいこと」も容易には受け取ることができません。
「恥ずかしすぎて」
「気持ちよすぎて」
「嬉しすぎて」
つい受け取りを拒否してしまうことがあります。
これを「くすぐったい」と言います。
褒められることに慣れていない人は、急に褒められると眉間にシワを寄せるので分かります。
逆に、そのシワが反射的に出ないようにしていくと「受け取り」が容易になってきます。
ところでセックスのとき、あなたは「すごい笑顔」ですか?
それとも「眉間にシワを寄せて」いますか?
ふむ、たいていは「眉間にシワを寄せて」いますね。
そして呼吸を止めて「あんっ(←この”ん”の部分)」というような声を出していますね。
これは何かというと、セックスという「性のよろこび」というのは予想以上に「気持ちよく」「嬉しい」ということなのです。
だから僕らは、その喜びをそうカンタンには受け取れない。
まず「通常時」には性感帯はくすぐったく感じるし、気分が乗ってきても、やはり「気持ちよすぎて勘弁してほしい」という個所がある。
で、問題はそこから逃げるか、それを受け取るかなのです。
からだが緊張している人は、「からだの喜び」を拒みます。
たとえば、ベタベタイチャイチャしたりするのが苦手な人は、身体の表面が緊張しています。
それで触れられると、本当は嬉しいんだけど、身体が反射的に拒んでしまい、
「うっとうしい」
とか言ってしまいます。
でも本当は嬉しいし気持ちいいのです。
ただ、それを受け取るのが怖いのです。
あくまで自分のペースじゃないとイヤなのです。
急にテリトリーに入られたり、慣れなれしく触れられると無意識的に嫌悪感を感じてしまうのです。
そういうときに、ゆっくりゆっくりと時間をかてボディの表面の緊張を抜いていくと、その場で受け取れるようになります。
「褒められること」
「触れられること」
「愛されること」
はつまり、「からだをゆるめることなのだ」と体感してハラ落ちしていきます。
言葉で「受け取ります」と宣言するよりもボディに直接アプローチするほうが有効だし早いと感じています。
「からだをゆるめるコツ」が分かれば、「性のよろこび」という人間の本質的な気持ちよさも、褒められる嬉しさも、なにげない幸せも受け取れるようになるのです。