今日は「肩こり」について、ぼくの知る限りの情報を総動員して書いてみたいと思う。

まずは肩こりの2大分類から。

 

 肩こりの2大分類

 

肩こりはまず大きく2つに分けて考えるとよいです。

ひとつは「筋肉系」、ひとつは「骨格系(自律神経系)」です。

 

この2つははっきりとアプローチを分けたほうが肩こりが解消しやすいですね。

さて、あなたの肩コリはどちらのタイプでしょうか。

 

 筋肉系の肩コリ

 

筋肉系の肩コリは、主に「食べ過ぎ」「感情の詰まり」から起こります。

ポイントは「肩甲骨」

 

食べ過ぎて胃が疲れてくると左の肩甲骨。

それが慢性化して肝臓まで疲れてくると右の肩甲骨の動きが悪くなります。

 

 

それから「感情の詰まり」。

うまく感情を表現できない。

 

我慢している。

感情を感じきれない。

そういうときに起こる。

 

これは「肩甲骨ー肋骨ー鎖骨」のあたりをガチガチに固めます。

 

 

 

あとは「強すぎる責任感」

 

「自分がやらないとダメだと思う」

「人に仕事を任せられない」

「人の分まで背負ってしまう」

 

そういう性格的気質を持つ人がなりやすい。

「責任を背負う」とは、「責任」はまさに「背中」にのしかかってきます。

 

これは首の付け根から凝ってくる。僧帽筋とか、そういうところがコリやすい。

 

そして、「心配のしすぎ」「気の遣いすぎ」

先のことが心配すぎて、頭を使っていろいろ計算をめぐらす。

すると、胸鎖乳突筋とか斜角筋のあたりから、ガチガチになってきます。

気を遣いすぎる人は、とくに「胸鎖乳突筋」がガチガチになってくる。ひどい人は骨のように硬くなっている。

 

一般的に「筋肉系」の肩こりは、触ると硬くなっているので分かりやすい。

 

そして筋肉にアプローチしてやると、割と早く緩解する。

これが筋肉系の肩コリの特徴です。

 

 自律神経系の肩コリ

 

自律神経系の肩コリは、主に「睡眠不足」「目の疲れ」から来ます。

 

「睡眠不足」や「目の疲れ」がたまってくると、「後頭骨」というアタマの後ろ側の骨の動きが悪くなります。

 

後頭部は、全身の急所でもあるので、ここの動きが悪くなると、全身に影響します。

自律神経系の肩コリの場合に、筋肉にアプローチしても極端に反応が少ない。

 

肩こりでマッサージに行っても、ぜんぜん効かない。

帰るころには、また凝っている。

 

という人は「自律神経系」の可能性が高い。

 

このタイプの人は、元来「まじめ」が人が多い。

ルールはやぶらない。

一度決めたら変えない頑固さ&意志の強さ

ふざけるのが苦手

というケースが多い。

 

考え込むクセがあるが、「筋肉系」の人の「感情が出し切れない」という感じではなく、「思考」が肥大してしまって自爆するような感じ。

 

このケースは、触ってみると筋肉がフニャフニャして、ぜんぜん凝っていないように感じることが多い。

だから筋肉ではなく「骨盤」と「頭蓋骨(おもに後頭部)」にアプローチしていく。

 

すると、ふーっとゆるんでいく。

 

 筋肉系の肩コリの解消法 対症療法編

 

ここからは、肩こりの解消法について書いていきます。

まずは少しでも症状を軽減すべく対症療法的なお話から。

 

これは単純に「運動」が効く。

しかし運動といっても激しくカラダを動かすことではありません。

 

ここでいう「運動」とは「凝っている部位を動かすこと」と考えてもらえばよいです。

ただ、「動かそう」と考えると、一般の人は効かせたい「肩甲骨」ではなく、「肩関節」を動かしてしまう。

 

そうなると激しく運動したものの「肩甲骨」は動いていない、なんてことはよくある話です。

 

 

だから筋肉系の肩コリを解消するためには、丁寧に「肩甲骨」を動かす必要がある。

「丁寧に」「きちんと」「正しく」肩甲骨が動けば、そんなに激しい運動は要らない。

 

むしろゆっくりジワジワとした動きのほうが、肩甲骨に響いてくる。

(それを行うのが「からだをゆるめる合気道」です。)

 

 

それから2つ目は「呼吸」

 

コリを解消したい部分に指、または手のひらを当て、ゆっくりと気持ちよく呼吸する。

すると、その触れている部分がすーーっとゆるんできます。

 

 

3つ目は「運動」と「呼吸」の合わせ技。

これがもっとも強力。

コリを解消したい場所に指、または手を当てながら、その筋肉が伸び縮みするように、ゆっくりと動かす。

 

そうすると、もっとも早いスピードで筋肉がゆるんでくる。

以上が「筋肉系の肩コリの対症療法」です。

(この技術は「ハラ塾」で学べます。)

 自律神経系の肩コリの解消法 対症療法編

 

自律神経系の肩コリの対症療法は「後頭部」に効かせていく。

一つ目は、「後頭部に手を当てる方法」

 

これは何も意識せずに、ぼーーっと後頭部に手を当てる。

座った体勢でも、寝た体勢でもよいです。

 

両手を後頭部に当てるだけ。

そのままボーっとしていれば、徐々に後頭部に変化が出てくる。

 

後頭骨の下の2本の筋肉に緊張の差が出ていることが多いので、それがゆるんできて2本の筋肉のバランスがよくなるとよいです。

 

 

自律神経系の肩コリの対症療法2つ目は「骨盤を調整する方法」

これは仰向けになり、骨盤を包み込むように手で触れる。

そして、そのまま待つ。

 

もしくは膝を伸ばしたまま、数mm程度かかとを動かす。

これは、前述の「後頭部を調整する方法」と合わせ技で行うと効果が高い。

 

 

それから3つ目は「蒸しタオル法」

 

やり方はカンタンで、スポーツタオルを4つ折りにして水で濡らす。

それを固く絞り、電子レンジでチンする。500wで1分30秒~1分5秒。

そうして熱々になった蒸しタオルを後頭部に当てる。

タオルが冷めてきてもそのままタオルを当て続け、今度は後頭部を冷やす。

 

5分か10分して、タオルが完全に冷え切ったら、もう一度チンして温める。

そうやって温める冷やす温める冷やすを繰り返す。

 

20分~30分ほどやると、ずいぶん楽になるでしょう。

 

 筋肉系の肩コリの根本療法

 

どれだけ対症療法をがんばったとしても、所詮は対症療法です。

症状が出てから対応するのは、ハラ生き道としては「遅すぎる」のです。

 

やはり「出た肩こりを解消する」のではなく「肩こりが出ないようにする」ことを最終目標にしたほうがよいでしょう。

 

というわけで根本療法。

これはまず「食べ過ぎをやめる」ということ。

 

しかしこの「食べ過ぎ」というのも、「ストレス」から来ているわけです。

ストレスで硬くなった胃袋をほぐすために食べ過ぎる。

何か表現できない感情の代わりに食べる。

 

だから「食べ過ぎ」を気合と根性でやめるのではなく、その原因をさぐっていく。

もしくは「食べ過ぎ」の元となっている根源的な感情を感じる。

そして表現する。

もしくは消化する。

 

それから「肩甲骨」を気持ちよく動かす方法をマスターする。

これならば、感情の問題を根本解決しなくとも、肩こりはラクになってくる。

 

「肩甲骨」をよく動かすポイントは「肘を意識すること」です。

「肘を支点として使わない」

 

それだけでも、肩甲骨がよく動いてきます。

これくらい肩甲骨が動くと、長時間パソコンをやってもほとんど肩こりになりません。

2:14あたりからご覧ください

 

それから不要な責任感の手放しですね。

「怖いけれども、誰かに頼む」

「サボってみる」

「まかせてみる。頼ってみる。お願いする」

そういうことを練習していくと、徐々に「無駄なことを背負っていた」ことに気が付いて、「肩の荷が下りて」きます。

 

すると半永久的に肩が楽になります。

 

ただ、初めは「まかせたり、たよったり、ゆだねたり」するのが怖いので、そこで必要なのが「ハラ」です。

「ハラ」には勇気の源が詰まっています。

 

「ハラ」に秘めた「勇気」を抽出できるようになると、「まかせる」「たよる」もだんだんと上手くなっていくでしょう。

 

ハラは、この方法で活性化することが出来ます。

 

以上が「筋肉系の肩コリ」の根本療法になります。

 

 

 自律神経系の肩コリの根本療法

 

自律神経系の肩コリの根本療法は「睡眠不足の解消」です。

つまり「よく眠ること」です。

しかし、これがなかなか難しい。

 

ベッドに入っても、なかなか寝付けない。

疲れすぎて寝れない。

これは外側のアウターマッスル(緑)ばかりが使われ、内側の筋肉(赤)が使われていなく、「疲労の偏り」が出ているのが原因です。

ですから、子どものように全身をくまなく均一に使ってあげることでグッスリ眠ることができます。

その「全身をしっかり使う運動」がハラ生きボディワークです。

 

慣れてくれば歩くだけ、立つだけ、座るだけでも「ハラ」を使えます。

わざわざ「ボディワーク」の時間を取る必要はありません。

24時間すべてがボディワークになります。

 

そうやって「ぐっすり眠る」ために、「しっかり疲れること」が大事です。

安穏に暮らし、安全な選択をし、安泰にあぐらをかいていると、身体がダラけてしまい、「よく眠る」ことができなくなります。

 

逆に全身(とくにハラ、内側の筋肉)をしっかり使い、チャレンジし、ドキドキに向かい合っていると「しっかり疲れ」「よく眠る」ことができます。

 

 

それから自律神経系の肩コリ解消には「目の疲れ」を取ることが重要です。

「蒸しタオル法」で対症療法的に目の疲れを取ることが出来ますが、根本的には「目をよく動かすこと」がポイントになります。

 

ひとつにはピントを合わせる位置。

スマホなどを見続けて、近くでピントを合わせ続けていると、徐々に目が疲れてきます。

 

そこで遠くを見る。もしくはピントを合わせない時間を作る。

これは「目を前後に動かす」という感覚。

 

それから目をグルグル回す。

上下左右ナナメ、いろんなところを見る。

 

脳が硬くなり視界・視野が狭くなってくると、目の動きが悪くなります。

落ち込んでいる人は目が動かなくなり、一点を見つめている。

逆に「思い込み」から解放され視野・視界が広がると、目もよく動くようになってくる。

 

あとは肝臓の疲れをケアしていく。

肝臓-自律神経-目 は深い関係にあるので肝臓の働きをよくしていく。

これは「蒸しタオル」「呼吸法」「ボディワーク」などがよいです。

 

それから、きちんと性エネルギーを蓄えておくことも、よい睡眠につながります。

 

歳をとり、性エネルギーが枯渇すると眠れなくなるのはそのためです。

(とある整体の達人は、若い人で毎日が眠たい人には自慰を進めていたそうです)

 

それから、「睡眠不足」には身体的な問題の他に「社会的問題」があります。

つまり仕事が忙しすぎて眠る時間がない。

 

こういう場合は、いろいろな見直しが必要になる。

「仕事じたいの見直し」

「働き方の見直し」

「小さな作業の見直し」

 

そういったことを通じて、睡眠時間を確保していく。

 

ハラが抜けて気持ちが浮足立つと、時間が少なく感じる。

これを「焦る」と言います。

 

「心を亡くす」と書いて「忙しい」。

忙しいとは作業量よりも心理的な問題です。

 

「集中力」が増すと、時間を長く感じます。

この「集中力」こそが「中心にエネルギーを集める力」すなわち「ハラの力」なのです。

 

ですから「ハラの力」を高め、気持ちを鎮め、時間を長く感じながら作業に集中することで、

結果的に仕事がはかどり、睡眠時間が確保できる。

そういうプロセスを踏んでいくとよいと思います。

 

 

そんな取り組みをするヒマもないほど上司から仕事を押し付けられる場合は、勇気を出して改善案を提案します。

これもハラの力を高めます。

 

まったく改善の余地がないのなら思い切って辞めます。

これもハラ的な選択です。

 

まとめ

 

さて、ずいぶん長くなってしまったので、まとめてみましょう。

・肩こりの2大分類ー筋肉系自律神経系

・筋肉系の肩こりの原因ー「食べ過ぎ」と「感情の詰まり」「過度な責任感」

ポイントは「肩甲骨」(筋肉は硬い)

 

・筋肉系の肩こりの対症療法

肩甲骨を丁寧に動かすこと

呼吸

運動と呼吸の合わせ技

 

・筋肉系肩こりの根本療法

「食べ過ぎをやめる」

そのために、もとになる「ストレス」を断つ。(クリアリング)

肩甲骨の動かし方をマスターする(肘をうまく使う)

サボってみる、まかせてみる(ハラを活性化して)

 

・自律神経系の肩こりの原因ー「睡眠不足」「目の疲れ」「性格のまじめさ」

ポイントは「後頭骨」「骨盤」(筋肉は柔らかい)

 

・自律神経系の対症療法

後頭部に手を当てる

骨盤を調整する

「蒸しタオル法」

 

・自律神経系肩こりの根本療法

「睡眠不足の解消」

そのために「疲労の偏り」をなくす(ハラの筋肉を使うこと)

毎日チャレンジしてイキイキと生きること(楽しいことを見つける)

目の疲れを取る(目をよく動かす・思い込みからの解放)

肝臓のケア

性エネルギーを浪費しない(性エネルギーがないと眠れない)

社会的問題の解消(仕事の見直し・転職・業務見直しの提案)

「焦り」の解消(クリアリングとハラ活性化)

 

これを見ながら、じぶんの当てはまるところに対処していけば、もう「整体に通い続ける」なんてことはなくなりますネ♪

 

ぜひたくさんの人に教えてあげてください(^O^)

 

読んでみてよく分からないという方は、個人セッション「ハラ塾」セミナーなどで直接体験してみてくださいね(^O^)